新規開拓のために電話やメールで営業しても、アポイントを取るのはなかなか難しいですよね。
新規顧客のアポイントは、取り方のコツを知らないまま挑んでも確約できず、時間ばかりが過ぎていくだけです。
この記事では新規開拓をする人に向けて、テレアポで断られないためのコツや、メールの返信率を上げるポイントを紹介します。
アポ取りをする際に大事なポイントも解説するので、最後まで読んで実践すれば、今よりアポイントを取れる確率が上がりますよ。
より多くの新規顧客から良い反応を得るために、ぜひ目を通してみてください。
目次
新規開拓ではアポイントの取り方に工夫が必要
新規顧客を開拓する営業では、アポイントの取り方に工夫が必要です。
もともと取引のある既存顧客への営業と違って、相手は初対面の営業マンに警戒心を強く抱いています。
相手は今まで多くの営業担当者から一方的にセールストークをされた経験があるため、「どう断ろうか」を考えており、話すらまともに聞いてくれないことがほとんどです。
新規の取引先を開拓していくには、「話を聞く価値がありそう」と相手に思わせる話し方をする必要があります。
新規顧客のアポ取りで大事な4つのマインド
新規顧客にアポイントを取るには、相手の立場を考えたアプローチが必要です。
ここでは、初対面の顧客にアポ取りをする際に大事な4つの心構えを解説します。
効率よくアポを取ることだけ考える
アポイントの確約率を上げるには、とにかく「アポイントを取り付ける」ことだけに集中することが重要です。
アポ取りをする段階では、自社商材の特徴や他社の導入事例など、詳しい説明をする必要はありません。
何か質問されたとしても簡潔に答え、「詳しくはぜひお会いしてご説明できたら」と約束に結び付けましょう。
見込み客にならなさそうならサッと話を切りあげたり、リサーチと電話(テレアポ)の時間を分けたりして、限られた時間で効率よくアポイントを取る方法を模索します。
短時間で相手にメリットを伝える
新規営業でのアポ取りは、「短時間でいかにメリットを伝えるか」にかかっています。
何者か分からない初対面の相手に、10分も20分も時間を割いてくれる人はごくわずかでしょう。
基本的には最初の1分で相手にされるかどうかが決まり、相手の興味を引けたら次の3~5分がアポイントが取れるかどうかの勝負です。
短時間で「相手の業務においてメリットがある」→「詳細は直接会ってきちんと説明する」の流れを作ることで、スムーズにアポイントを獲得できます。
アポ取りでは売り込まない
新規営業でアポ取りをする際は、商談時のような営業トークをすると相手が警戒します。
アポ取りの段階では、一方的に自社商材の魅力を語るのではなく、相手の悩み(ニーズ)を引き出すことに注力しましょう。
相手の求めることが分かれば、自社商材のどの特徴が相手のニーズを満たすのか分かり、短時間で効果的にメリットを伝えられます。
電話やメールの段階で自社商材の詳しい話をすると、相手が「会って話を聞くほどではないか」と満足し、結果的にアポイントの確約率が下がるので注意してください。
断られても落ち込まない
新規顧客の開拓では、アポイントが取れなかったからといって落ち込む必要はありません。
「初対面だから断られて当たり前」くらいに考えておきましょう。
アポイントが取れなかった場合は、「次はこういう言い回しにしてみよう」と試行錯誤するためのデータだと思っておけばよいのです。
断られる度に落ち込んでいると、モチベーションが下がり、生産性も悪くなります。
「ダメだったか。振り返りして、次!」と気持ちをどんどん切り替えていくことが、アポ取りの成功率を上げる秘訣です。
関連:営業のアポ取りを詳しく解説!成果に繋がる3つのコツを紹介
新規開拓するときのアポイントの取り方3つ
新規顧客に向けたアポイントの取り方は、主に電話・メール・訪問の3種類です。
ここでは、3つの営業方法について、メリットやデメリットを解説します。
1.電話営業
新規顧客にアポイントを取る手段として、まず挙がるのが電話営業(テレアポ)です。
相手の企業担当者に電話をかけて、自社商材が役に立つことを説明します。
オフィスで座ったまま次々に電話をかけることができ、あちこち移動する飛び込み(訪問)営業よりもアプローチできる企業数も多いです。
相手の会社には受付や電話番がいるため、メールと違って無視されることもありません。
しかし、顔が見えない分心理的に断りやすいので、電話をかけてすぐに「うちにはいらないです」と突っぱねられてしまうことも多いのが特徴です。
2.メール営業
新規顧客に向けたアポイントの取り方として、電話と同じくらい主流なのがメール営業です。
相手企業の担当者に短いメールを送り、アポイントを了承した会社からの返信を待ちます。
メリットは、少し文面を変えれば文面のテンプレートを使いまわせることと、訪問や電話の営業と違って言葉に詰まる心配がないことです。
ただ、1日に多くの顧客にメールを送信できても、ほかのメールに埋もれてしまったり、書き方によっては開封されないことも。
短時間で大勢の人にアプローチできる分、反応率の低さが目立ちます。
3.飛び込み営業
新規顧客を開拓する手段には、飛び込み営業(訪問営業)もあります。
飛び込み営業とは、アポイントなしで相手のオフィスや店舗などを訪問し、「少しだけお時間いただけませんか」と直接聞いて回る方法です。
相手と対面で会話できるので、自分の顔も覚えてもらいやすく、名刺も渡せます。
うまくいけばそのまま詳細を聞いてくれることもあるので、受注契約も取れる可能性を秘めた方法です。
しかし、電車や車で移動するので1日でたくさんの企業を回れないデメリットもあります。
さらに、アポなし訪問を失礼と感じる相手には門前払いされるので、電話やメールでの営業より体力・強い精神力も必要です。
【電話編】新規顧客に断られないアポイントの取り方
ここでは電話営業において、新規顧客とアポイントを取り付けるためのコツを紹介します。
ひとつひとつ実践していけばアポイントの確約数が増えますので、ぜひ試してみてください。
台本(トークスクリプト)を作っておく
新規顧客相手に電話営業を成功させたいなら、手元に置く台本を作ると効果的です。
コールセンターでお客様対応をする際に見る、ステップごとに書かれた「トークスクリプト」という資料の形態に近いものが役に立ちます。
電話営業の流れは、以下の通りです。
- あいさつ、自己紹介
- 今回電話をかけた理由を伝える
- 会って直接説明したいと申し出る
- 具体的な日程の調整
- お礼を伝えて終了
上記のそれぞれのステップについて、何をどう話すのか、断られたときの切り返し、よくある質問に対する回答などを台本に書いておきます。
電話をかけ終わったら、アポイントが取れたかどうかに関わらず、良かったこと・うまくいかなかったことを振り返って、台本をアップデートすると効果的です。
電話をかけるタイミングを考える
新規開拓の営業では、電話をかけるタイミングも大事です。
相手も仕事をしているので、休憩中や忙しい時間にわざわざ取引のない営業マンの相手をしようとは思いません。
昼休みや業務時間外はもちろん、メールチェックなどで忙しい始業直後と定時前は、担当者に繋いでもらえないことが多く、電話をかけても非効率です。
休日に溜まった仕事に追われている連休明けや、締め作業で忙しい月末も避けましょう。
相手の業種にもよりますが、一般的には10~11時、15~16時前後なら対応してくれる確率が高いです。
1度断られたところにも辛抱強く営業をするのであれば、電話をかけた日時と断られた理由をメモしておくと、「次はこの時間に電話してみよう」と試行錯誤できます。
電話をかける前に相手の営業時間や業種を調べておき、迷惑でないタイミングを考えましょう。
「セールス感」が出る言葉を使わない
新規顧客のアポイントを取る営業電話では、なるべく「セールス感」が出る言葉を避けましょう。
以下に、セールス感のある言葉をいくつか挙げてみました。
- 突然のお電話、失礼いたします
- 今少しだけお時間よろしいでしょうか
- 今だけ特別価格になっておりまして
- ただいまキャンペーン中でして
何回も聞いている「突然のお電話失礼します」よりも、「こんにちは!」と元気にあいさつして自己紹介を続けるほうが、快活な印象を与えます。
また、キャンペーンなどのお得な情報は、アポイントを取り付けてから対面で説明すればいいことです。
「今こういうものもお渡ししてるので、一緒に使っていただいて」と軽く説明する程度で構いません。
営業職らしくゆっくりハキハキと話すのは大事ですが、機械的なトークをする人は嫌がられるので、セールスマンらしくない言い回しを考えてみてください。
受付担当には専門用語を使う
営業をかけたい相手と話す前に立ちはだかる壁が、「総合受付」です。
新規営業の場合は担当者の名刺などを持っていないため、企業のHPなどに載っている代表番号にかけることも多いでしょう。
しかしほとんどの受付担当者は上から「セールスの電話は取り次ぐな」と指示されているため、受付の段階で「お繋ぎできません」と営業電話を断わられます。
受付を突破して担当者に繋いでもらうコツは、早口で「専門用語」を並べたて、受付に「私じゃわからないから対応してもらおう」と思わせることです。
もちろん取引先を装ったことがバレたら印象を悪くするので、受付担当の人が理解できなさそうなカタカナ用語や難しい熟語を使い、自社商材を説明してみてください。
少しずるい方法ですが、担当者に繋がったら「ゆっくり・ハキハキ」の喋り方に戻して、アポイントの獲得を目指しましょう。
質問と選択肢を使い分ける
テレアポでは、お客様に答えを言ってもらう「質問」と、AとBから良いほうを選ばせる「選択肢」を上手に使い分けることが大事です。
顧客が求めていることをヒアリングする段階では、「今、御社では人材育成でどのような事にお困りですか?」などと答えを相手に委ねる質問をします。
反対に、アポイントの日程調整などは、「いつがご都合よろしいですか?」と聞くと「また折り返しご連絡します」と一旦切られる可能性が高いです。
今の電話1本で確実にアポイントを取るために、「〇日と〇日ならどちらがよろしいですか?」と選択肢を提示して選ばせたほうが、決まる確率が高くなります。
アポイントを取るチャンスを逃さないためにも、クロージングの段階では選択肢を使ってどんどん日時決定まで絞り込んでいきましょう。
関連:アポ取り電話営業のコツをご紹介!成功に繋がる例文やマナー
【メール編】新規顧客に返信をもらえるアポイントの取り方
ここでは、メールで新規顧客にアポイントを取る方法をご紹介します。
メール営業はいかに返信率を上げるかが大事なので、文面などを見直して効果的なテンプレートを作りましょう。
メールを送るタイミングを考える
電話同様、メールも送るタイミングを気にしたほうがよいです。
「相手が手の空いたときに見ればいいのだから、いつ送ってもいいだろう」と思うかもしれませんが、送るタイミングで開封率や返信率が変わってきます。
一般的にメールチェックする時間はだいたい始業後と退勤前なので、8~9時や17~18時ごろに送ると新着メールを見てもらえる可能性が上がります。
ただし休み明けの月曜日などは、土日に溜まったメールに埋もれてスルーされてしまうかもしれないので避けましょう。
短いメールにする
メールの返信率を上げるには、全体の文章量を短くすることも大事です。
アポ取りメールの目的は、「話だけでも聞いてみようかな」と思わせること。
内容やメリットを詳しく書き並べる必要はありません。
取引先からのメールなら長文でもじっくり読むかもしれませんが、知らない差出人からの営業メールはパッと開いて終わりでしょう。
新規顧客への営業メールは、自己紹介とメールをした理由、どう役に立てるかを簡潔に書き、最後にアポイントの候補日を提示するだけのシンプルな構成がベストです。
訪問した際は何を話すのかサラッと書いておくと、相手が商談をイメージしやすいですよ。
件名をわかりやすく書く
営業メールにおいて、件名はとても重要です。
相手は、ずらりと並んだメール一覧を見て、件名を見て重要なもの→取引したことがある企業のもの→差出人を知らないものの順にメールを開封します。
最初に目がいくのが件名なので、受信トレイの一覧から見切れない15文字程度を目安に、「【特典あり】新規お取引のご相談 △△株式会社 氏名」などと簡潔に書きましょう。
分かりにくい件名だと、相手が読むのを後回しにしたり、開封しなかったりします。確実に開いてもらえるよう、「特典」や「限定」などのワードを入れると見てもらいやすいです。
相手に負担をかけない
営業メールの返信率を上げるには、相手に負担をかけないことが大事です。
「ご都合がよろしい日時を教えてください」と書くと、相手はわざわざ返信メールにイチから文章を書き込まないといけません。
候補日を3つほど提示し、「下記からご都合のよろしい日をお選びください」などと返信フォームを用意しておけば、チェックを入れるだけで簡単に日程が選べます。
相手に委ねることが多いと「返信するのが手間だな…あとにしよう」と優先順位を下げられてしまうため、極力相手が楽に返信できるような構成にしてください。
無事アポイントが取れたら、ドタキャンされないように3日前くらいにリマインドメールも送るといいですよ。
関連:メールでアポ取りのコツは?文章の例文やポイントをご紹介!
まとめ|新規顧客からのアポイントは取り方を工夫すれば獲得できる
ここまで、新規開拓できるアポイントの取り方や、電話・メールを使った営業を成功させるコツを紹介してきました。
アポ取りで重要なのは、相手の時間を奪わないためにとにかく簡潔に、そして「話を聞いてみたいな」と思わせるメリットを伝えることです。
相手のニーズをしっかり引き出して、自社が何の役に立つのかを分かりやすく伝えましょう。
電話でもメールでも、営業後はしっかり振り返りをして、トークやメールの文面をアップデートすることも忘れないようにしてくださいね。
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