YouTubeなど動画を編集する目的で使用される「動画編集ソフト」では、Final Cut Pro(ファイナルカットプロ)やPremiere Pro(プレミアムプロ)があります。
どちらもプロが利用する動画編集ソフトとして人気がありますが、それぞれの違いや選び方が分からない方も多いのではないでしょうか?
本記事では、Final Cut Pro とPremiere Pro の違いを項目別に解説し、価格・機能の違いやどちらがおすすめのツールかを紹介していきます。
Final Cut Pro ・Premiere Pro 価格の違い
動画編集ソフトを購入する際、ソフトの価格は重要ですよね。
ここではFinal Cut Pro ・Premiere Proの価格の違いは以下の内容になります。
※価格は2023年8月13日現在のもので、予告なく変更になる場合があります。
月額 | 一括 | |
Final Cut Pro | – | 45,000円/買切り |
Final Cut Pro (iPad版) | 700円 | 7,000円/1年 |
Premiere Pro(月額プラン) | 3,828円(月額プラン)・2,728円(年間プラン/月) | 28,776円(年間プラン/一括) |
コンプリートプラン(Creative Cloud) | 10,280円(月額プラン)・6,480円(年間プラン/月) | 72,336円/1年 |
Final Cut Proは価格は45,000円と買切り価格としては価格が一番高いものの、年数が増えるとお得になるケースもあるでしょう。
それぞれ価格やプランの違いで金額が大きく異なるため、それぞれの特徴について詳しく確認してみましょう。
一括購入型のFinal Cut Pro
「Final Cut Pro・Mac」版は、一回の購入のみで使用できる一括購入型の動画編集ソフトウェアです。
一括購入型は月額料金が不要で、一度の支払いで永続的に利用できるのが特徴です。
現在Final Cut Proはパッケージ版の販売はなく、購入時にダウンロードし使用することができます。
この買い切りモデルは、継続的に支払う必要がないため、サブスクリプションがメインのPremiere Proと比べ長期的なコスト面でのメリットがあります。
ただしソフト購入時に一括で支払う価格は高くなりますので、注意しましょう。
また、最近ではiPadで編集可能なFinaliCut Pro iPad版も登場しています。
こちらは月々700円(年間一括7,000円)のサブスクリプションで使用できますので、iPadでの編集作業がメインの方は検討してみましょう。
サブスク型のPremiere Pro
一方の「Premiere Pro」はサブスク型と呼ばれる価格で購入するタイプのソフトです。
サブスク型=サブスクリプションとは、月々一定の金額を支払うことでライセンスを取得し継続して利用することができます。
最近では動画配信の「AmazonPrime」や音楽アプリ「Spotify」などサブスク型のアプリが増えていますので、イメージしやすいのではないでしょうか?
コンプリートプランでは特典も
また、AdobeはPhotoshopやIllustratorなど動画編集以外のプロツールも人気が高く、「コンプリートプラン」ではこれらのソフトも無制限で使用することが可能です。
コンプリートプランでは他にも20以上のアプリに加え18,000種類以上のフォント、100GBのストレージも利用できるため、Adobe製品を複数使いたい方にはおすすめのプランです。
Final Cut Pro ・Premiere Pro 機能の違い
Final Cut Pro とPremiere Pro は機能的な違いや環境がことなりますので、それぞれの特徴についてご紹介します。
Final Cut ProはMacのみ対応
普段利用している環境にソフトが対応しているかは大切なポイントですが、Final Cut ProはMacのみ対応となっています。
このためWindowsなどMacOS以外では使用できないため、注意する必要があります。
ただし、iPadやiPhoneで撮影した画像や動画を編集するなどiCloudをベースにした動画編集が行える点は魅力と言えます。
Premiere Proはプロツールとして人気
Premiere Proは編集機能がFinal Cut Proと比べ豊富に揃っているため、動画編集を仕事として使用するプロツールとして人気が高い特徴があります。
また、Premiere Proはアップデートも頻繁に行われるため、最新の技術を用いた編集環境を整えられることも魅力でしょう。
機能を強化する連携ソフト
動画編集ソフトは、単体での使用と併せてそれぞれの機能を強化する「連携ソフト」の存在も重要です。
Final Cut Pro ・Premiere Proの連携ソフトは以下の内容になります。
- Final Cut Proの場合
Macの標準ソフトとして無料で使用できる「iMovie」が互換性があるため、iMovieで編集したデータをFinal Cut Pro上で加工することができます。
また、エフェクトやアニメーション機能を追加したい場合は「Motion」というソフトを使用することでFinal Cut Proでモーション機能を追加することが可能です。
- Premiere Proの場合
Premiere Proは他のAdobe製品と連携することで機能を追加できます。
例えば「Adobe After Effects」のアニメーション・エフェクト効果を使用し動きのある効果的なテロップを作成することが可能に。
他にもIllustratorやPhotoshopで加工したグラフィックや画像を動画に挿入することも簡単にできるでしょう。
Final Cut Pro ・Premiere Pro どちらを買うべき?
このように価格や互換性・機能などそれぞれ特徴のあるFinal Cut Pro ・Premiere Pro ですが、どちらを購入すべきか悩んでしまうケースも多いでしょう。
このためそれぞれの決め手となるポイントについてご紹介します。
Final Cut Pro ・Premiere Pro口コミ・評価を調べる
動画編集は技術の進歩が著しく、人気と注文度が高いジャンルなため、Final Cut Pro ・Premiere Proはどちらも注目度の高いソフトとなっています。
このためどちらを購入すべきか悩んだ際は、実際にソフトを使用しているユーザーの口コミ・評価を参考にしてもよいでしょう。
ただし口コミ・評価を参考にする際は良い・悪い両方の評価を調べてみることをおすすめします。
それぞれのメリット・デメリットを参考に総合的に自分に合うソフトを選ぶことをおすすめします。
初心者から使えるFinal Cut Pro
Final Cut ProはMacの純正ソフトなので、iOS環境で使える動画編集ソフトとして人気があります。
おもな機能的な特徴を整理すると、以下の内容になります。
【Final Cut Proのメリット】
- UIが他のiOS ソフトと似ているため(ダイヤル操作が中心)初心者でも扱いやすい
- Mac専用のソフトのため、処理性能や機能性が高い
- 4Kの出力やHDRにも対応
- iMoveからデータを連動し編集可能
【Final Cut Proのデメリット】
- Mac環境でしか使えないため、動画案件や仕事で使えない場合がある
- インストール型のため、ストレージを圧迫しやすい
Final Cut ProはMacの純正ソフトのため、おもにiOS環境で扱えることやUIが比較的簡単な特徴があります。
一方でWindows との互換性がないため、仕事で扱える範囲が限られてしまうことや、ストレージを圧迫しやすいためある程度上位モデルのMacを使用することが求められます。
人気YouTuberもFinal Cut Proを活用
愛知県岡崎市出身の人気YouTuberグループ「東海オンエア」では、動画制作にFinal Cut Proを使用していることが公表されています。
他にもFinal Cut Proを使用しているYouTuberは
- ヒカキンさん
- はじめしゃちょーさん
- セイキンさん
- スカイピースさん
など第一線で活躍されている方々が編集作業に使用されていることからも、動画クリエイターに人気のツールであることが分かります。
プロユースとして幅広く使えるPremiere Pro
動画編集のプロユースとして多くのユーザーに支持されているPremiere Proは、他のAdobe製品と連携できる点は大きな魅力と言えます。
こちらも機能的な特徴を整理してみました。
【Premiere Proのメリット】
- 汎用性が高くユーザーが多いため問題を解決しやすい
- メーカーのチュートリアル・サポートが充実
- Adobe製品との互換性があり、幅広い動画編集が可能
【Premiere Proのデメリット】
- 操作に慣れるまで一定の時間が掛かる
- ある程度高性能なスペックが必要
プロユースとして多くのユーザーに支持されるPremiere Proは、Windows環境でデータを扱うため、仕事で連携して作業を進めやすい特徴があります。
また、ユーザーが多いため問題が生じた際に解決しやすいこともメリットと言えるでしょう。
一方慣れると直感的に操作可能なUIですが、初心者には機能が多い分慣れるまで一定の時間が必要なケースが多いでしょう。
また、高度な動画編集を行うためある程度高性能なスペック(メモリ16GB以上)が必要な点は注意しておきましょう。
個人かプロかを選択肢として決める
動画編集を個人かプロかを選択肢として決める方法もあります。
個人でYouTubeなどを定期的にアップする、趣味として動画を楽しみたい方はFinal Cut Proをおすすめします。
まずは無料のiMovieを試してから、Final Cut Proを購入してみてもよいでしょう。
一方動画編集を職業として活かしたい方は、機能性・汎用性に優れたPremiere Proをおすすめします。
豊富な機能性で、「他にないクオリティの動画編集」を実現することが最大のメリットと言えるでしょう。
このようにFinal Cut Pro ・Premiere Proにはそれぞれの特徴がありますので、用途や目的をもとに最適なソフトを選んでみましょう。
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まとめ
今回は、Final Cut Pro とPremiere Pro の違いを項目別に解説し、価格・機能の違いやどちらがおすすめのツールかを紹介しました。
Final Cut Proは一括、Premiere Pro はサブスクリプションでしたので、継続して使う場合最初にどちらを購入するかを悩むことになるでしょう。
Final Cut ProはiMovieで編集作業に慣れてから、Premiere Proでは無料体験期間やチュートリアルによる学習で機能を試すことができますので、是非活用してみましょう。
ご紹介したいずれのソフトも高機能な動画編集を行えることがご理解頂けたのではないでしょうか?
動画編集の目的や用途を検討し、最適なプランをお使いください。
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