スタートアップにはフェーズがあるのをご存知でしょうか。
フェーズは成長段階ごとに大きく分けて4つあり、そのフェーズごとに課題も存在します。課題があればそこには必ず対応策も存在するもの。
今回はスタートアップのフェーズごとにある課題と対策についてご紹介します。
成長フェーズとは?
まずは「フェーズ」について説明しましょう。
フェーズは日本語で「段階」や「局面」「区切り」などを意味する英語です。
ビジネスシーンにおいては、事業や開発、製造の過程を区切ってその段階を示すときなどに使われます。よって成長フェーズというのは、簡単にいうと成長段階のことです。
フェーズの種類は大きく分けて4つ。
それがシード期・アーリー期・ミドル期・レイター期です。
シード期は日本語で種を意味する英語で、シード期ではまだアイデアが生まれたばかりの状態で製品やサービスは形になっていません。
アーリー期は、製品やサービスの開発が終了しユーザーからのフィードバックがある程度集まっている状態です。
完成した製品やサービスをこれから市場へ広めていく段階で、改善や再考を繰り返す段階ともいえます。
ミドル期は、事業がある程度軌道に乗ってここから成長、拡大していく段階です。
この時期あたりから利益が出始めます。
そして最後のレイター期は、事業が軌道に乗って経営も安定し黒字になっている状態です。ここまでくると多くの企業が上場を検討し始めます。
スタートアップのフェーズごとにある課題とその対策
上記でご紹介した4つのフェーズでは、その段階ごとに課題があります。それぞれのフェーズにはどんな課題があるのでしょうか?
まずシード期で大きな課題となるのが、顧客集めです。
顧客が集まらなければせっかくいいアイデアによって生まれた商品やサービスを利用してもらえないため、顧客からのフィードバックが得られません。
対応策としては、ホームページやSNSなどを上手に活用して顧客を探し、その商品やサービスのファンを増やすことが大切です。
アーリー期の課題となるのは収支のバランス。
アーリー期は製品やサービスの開発は終了している段階ですが、まだ安定した収益を上げられる状態ではありません。
この時期は開発費や人件費などの支出も多くなるため上手く収支のバランスをとることが重要です。
対応策として支出に対して収益が足りない場合は、金融機関からの融資や投資家からの支援を受けること。ここを乗り切らなければ次の段階に進めません。
ミドル期の課題は社内環境の整備です。
利益も出始めるこの段階になると人の数も増えてくるため、社内のルール作りや人材を流出させないための社内環境の整備が大切になります。
レイター期の課題のひとつが資金調達です。
事業が軌道に乗り経営が安定してくるこの時期になると、事業拡大や海外進出などが視野に入ってきます。それを成功させるために必要となるのが資金調達を含めた入念な準備。
この段階までくると他のフェーズにくらべ資金調達は容易になりますが、必要となる資金の額も大きくなるため油断は禁物です。
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スタートアップにおける資金調達の重要性
スタートアップにとって資金は重要。
資金調達に失敗してチャンスを逃すケースも少なくありません。スタートアップの場合、フェーズごとに資金調達の方法も変わってきます。
例えばシード期では、まだアイデアの段階で製品やサービスが完成していないため銀行から融資を受けるのはハードルが高いです。日本政策金融公庫や地域金融機関の創業融資を受けるかエンジェル投資家を探すことなるでしょう。
アーリー期はシード期よりも多くの資金が必要になります。シード期に創業融資を受けていなければこの時期に受けることもできますが、既に受けている場合はベンチャーキャピタルからの資金調達を模索することになるでしょう。
ミドル期は事業がある程度軌道に乗ってきているため、銀行からの融資も比較的容易になりますがやはりベンチャーキャピタルからの資金調達が中心になります。
レイター期は既に経営も安定しているため銀行からの融資も十分可能です。この時期は銀行からの融資かベンチャーキャピタルから資金調達することになるでしょう。
いずれにしろどのフェーズにおいても資金調達は重要です。資金調達に成功することがスタートアップの成功につながります。
まとめ
今回はスタートアップのフェーズごとにある課題と対策についてご紹介しました。
スタートアップには大きくわけて4つのフェーズがあり、そのフェーズごとに課題と対応策があります。
またスタートアップには資金調達も重要です。
フェーズごとの課題を解決し、資金調達を確実に行ってスタートアップを成功に導きましょう。