最近のWEBデザイン・広告デザインにはいくつかの流行がありますが、「フラットデザイン、マテリアルデザイン」はとくに人気のデザインとなっています。
本記事ではそれぞれのデザインの違いや特徴、新たなトレンドについて解説します。
目次
フラット・マテリアルデザインの特徴
フラットデザイン・マテリアルデザインとはどのようなデザインなのでしょうか?
それぞれの特徴を詳しくご紹介します。
フラットデザインとは?
フラットデザインは、2Dの平面的なデザインスタイルで、影や質感を極力排除して、「シンプルでクリーンな外観を」追求するデザインのことを指します。
フラットデザインの起源は、モバイル端末の普及によって生まれたレスポンシブデザインの需要とともに、インターフェースの最適化を目的としたデザインスタイルでした。
従来のリアルな表現よりも、シンプルで洗練されたデザインにより、ユーザーの操作性や速度を向上させることができました。
現在では、ウェブデザインやアプリデザインにおいて広く採用され、特にGoogleやApple、Microsoftなどの大手企業のデザインスタイルとしても知られています。
フラットデザインの特徴は、洗練された外観、簡潔なタイポグラフィ、シンプルなアイコンやグラフィック、明るい色彩などが挙げられます。
フラットデザインの特徴
フラットデザインには以下の特徴があります。
『シンプルで洗練された印象』
フラットデザインの特徴は2Dの平面的なデザインかつ影や質感などの立体感を排除することで、シンプルで洗練された印象を与える効果があります。
『色味は抑え気味に』
派手な色使いやグラデーションなどを控え、色数を限定することで統一感を持たせる効果があります。
色味を抑えることで、落ち着いたイメージに仕上がるでしょう。
『要素はシンプルに構成』
テキストやアイコン、ボタンなどの要素がシンプルで、読みやすく、ユーザーが必要な情報やアクションを迅速に見つけられるように工夫されています。
『一貫性のある表示』
レスポンシブデザインに適したスタイルであること(画面サイズが異なるデバイスに対して、シンプルなデザインで一貫性を持たせやすい)。
このようにフラットデザインは、現代的なウェブデザインの一種で、単純で明確な要素、シンプルな色使い、そしてフラットな立体感のないデザインが特徴です。
フラットデザイン重要なポイント
フラットデザインにおいて重要なポイントは以下の通りです。
- シンプルなデザイン要素
フラットデザインは、不必要な装飾や立体感を排除することが重要です。
代わりに、単純なデザイン要素を使ってデザインを構成することが求められます。
- パステルカラー
フラットデザインは、鮮やかな色彩よりも、柔らかく優しい色調を好む傾向があります。
パステルカラーは、明るく、軽やかな印象を与えます。
- タイポグラフィ
フラットデザインでは、タイポグラフィが大きな役割を果たします。
シンプルで読みやすく、明確なフォントを使用することが重要です。
- ユニフォームなデザイン要素
フラットデザインでは、デザイン要素の一貫性も重要です。
同じ種類の形や色、サイズなどの要素を使い調和のとれたデザインを作り上げます。
- 視覚的ヒエラルキー
フラットデザインでは、視覚的ヒエラルキーを考慮することも大切な要素です。
オブジェクトの大きさや位置、色などを調整し目立たせたい要素を強調することができます。
マテリアルデザインとは?
マテリアルデザインは、Googleが提唱した、2Dと3Dの要素を組み合わせたデザインスタイルです。
このスタイルは、直感的な操作性やリアルな物理的な感覚を提供することを目的としています。
マテリアルデザインはgoogleが開発したプログラミング言語「next.js」と相性がよく、公開しているライブラリーも豊富にあるためnext.jsを使用した開発であれば、効率的に開発が可能です。
マテリアルデザインは、物理的な素材や紙・インク・影、光などの要素を取り入れ、それらをデジタル空間に応用することで、質感や深度感を表現することができます。
またアニメーション・トランジションなども駆使し、リアルな感覚を演出することができます。
またシンプルな形状・色彩・テキスト・アイコン・グラフィックなどが挙げられます。
マテリアルデザインは、Android OSやGoogle製品のデザインに広く採用されていますが、他の企業やデザイナーにも影響を与え、今や広く普及しているデザインスタイルの一つです。
マテリアルデザインの特徴
マテリアルデザインの特徴は以下の通りです。
『直感的デザイン』
実際の物理的な質感や動きを参考にして、親しみやすく、直感的なデザインを実現しています。
『豊富なエフェクト』
影や光の効果、ズームイン・ズームアウトなどのアニメーションやエフェクトを活用することで、直感的でリッチな体験を提供できます。
『3Dを視覚的に演出』
3D空間を表現することで、情報の重要度や階層性を視覚的に演出可能に。
『色彩も豊富』
フラットデザインよりも多彩な色彩やグラデーションを用い、カラフルで鮮やかな印象を与えます。
『洗練されたUI』
タッチやスワイプ、ピンチイン・ピンチアウトなどのジェスチャーに適応しやすいUIとなっています。
マテリアルデザインの重要なポイント
マテリアルデザインにおいて重要な要素は以下の通りです。
- マテリアルの造形を採用
マテリアルデザインには、物理的な表現があります。このため、物質や材料の概念が重要です。
例えば、紙やガラス、水など、触れることのできるモノをデザインに反映させることで、直感的なUIを実現することができます。
- 立体感を表現シャドウ
マテリアルデザインでは、影の表現が重要です。影を使うことで、デザイン要素の浮き出し感や奥行き感を表現することができます。
- 直感的なボタン操作
マテリアルデザインでは、浮き出し感のあるボタンが特徴的です。ボタンを押すことで、マテリアルが動くアニメーションを表現することで、直感的な操作感を実現します。
- 豊富なカラー
マテリアルデザインでは、カラーが重要な要素の一つです。カラーは、UIデザインの特定の要素を強調することができます。
また、アクセントカラーを使うことで、アプリケーションのブランドイメージを表現することができます。
- 分かりやすいアイコン
マテリアルデザインでは、アイコンが重要な要素の一つです。
アイコンは、直感的なUIデザインを実現するために、情報をわかりやすく伝えるためのツールとして活用されます。
このようにフラットデザイン、マテリアルデザインにはそれぞれ個性的な表現が可能なデザインであることが分かります。
さらにそれぞれのデザインについて、詳しく確認してみましょう。
フラット・マテリアルデザインの違い
フラットデザイン、マテリアルデザインにはどのような違いがあるのでしょう?
ここではそれぞれのメリット・デメリットをご紹介します。
【 フラットデザインのメリット 】
- シンプルで分かりやすい
シンプルで明確なデザインであるため、ユーザーにとって操作しやすく、直感的に理解しやすい
- 軽快な動作
余分な要素や装飾を省いたスタイルであるため、ページの読み込み速度が向上し、軽快な動作が期待できる
- 汎用性がある
リスクの低いデザインスタイルであるため、古くからあるウェブサイトやアプリのデザインを更新する場合にも、比較的容易に適用できます。
【 フラットデザインのデメリット 】
- レイアウトが分かりにくい場合も
影や質感が排除されているため、平面的であるという印象を与え、情報の階層やアクションの重要度が伝えにくくなることがある。
- 飽きてしまうケースも
色合いが単調になりがちであるため、視覚的な飽きやすさに繋がる。
【 マテリアルデザインのメリット 】
- 物理的な合理性
リアルな質感や深度感を表現することで、直感的な操作性やリッチな体験ができる。
- 視覚的な分かりやすさ
視覚的なヒエラルキーが明確であるため、情報の階層やアクションの重要度を視覚的に確認できる。
- 動きも滑らか
アニメーションやトランジションなどを駆使することで、スムーズな操作感を演出することができます。
【 マテリアルデザインのデメリット 】
- 操作が複雑になる
複雑な要素や動作を表現するため、実装が複雑になる場合も。
- 表現が難しい場合も
リアルな質感を表現するため、余計な装飾や要素が増えることがあるため、デザインをシンプルにまとめるのが難しい場合がある。
それぞれを使い分けるコツは?
フラットデザインとマテリアルデザインは、共通点もありますが異なるデザインスタイルです。使い分けるためのコツをいくつか紹介します。
- コンテンツに適したデザインを選択する
フラットはシンプルで直感的なデザインであり、マテリアルは物理的な深さや動きを持たせることで、よりリアルな体験を提供します。
このためコンテンツの種類に応じて、どちらかを使い分けることが大切です。
例えば、ビジネスサイトや個人ブログにはフラットデザイン、ゲームやエンターテイメント関連のサイトにはマテリアルデザインといった使い分けをすることができます。
- カラースキームを工夫する
フラットは単純な色と形状で構成されていることが多く、マテリアルは色や影のグラデーションを利用して、奥行きを出しています。
このためカラースキームを工夫することで、どちらかを明確に区別することができます。
- ボタンのデザインを工夫する
ボタンはWebサイトにおいて重要な要素の1つであり、フラット・マテリアルデザインでボタンの形状や色を工夫しどちらかを使い分けることができます。
例えばフラットデザインではボタンに角丸をつけることで、親しみやすく見えるようにすることができます。
一方で、マテリアルデザインではボタンに影やグラデーションをつけることで、奥行きを表現することができます。
- フォントを選択する
フラットデザインはシンプルで直感的なデザインなので、フォントもシンプルなものを選択することが多いです。
一方、マテリアルデザインはよりリッチで、奥行きを表現することが重要なので、太字のフォントや、シャープなフォントを選択することが多いです。
以上のように、コンテンツの種類やデザインの要素を考慮しながら、フラットデザイン・マテリアルデザインを使い分けてみましょう。
最新のトレンドデザインを紹介
フラットデザイン・マテリアルデザイン以外にも新しいトレンドがあるのをご存知でしょうか?
ここでは最近のトレンドをいくつかご紹介します。
- ネオンカラー
昨年、フラットデザインの中でも目を引くカラーパレットとして、ネオンカラーが人気となりました。
- ミニマリストデザイン
シンプルさが求められる現代社会に対応して、ミニマリストデザインが人気となっています。
- グラデーションデザイン
グラデーションを用いたデザインは、過去数年間にわたり人気となっており、柔らかく自然な感じを与えることができます。
- イラストレーションデザイン
手描きのイラストやアニメーションが、WebサイトやアプリのUIデザインにも取り入れられるようになっています。
- ダークモードデザイン
ダークモードは、夜間の使用に最適なデザインとして人気を集めています。
これらのトレンドは、時代や技術の進化、デザイナーの創造性などの要因によって生まれ、変化していきます。
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まとめ
今回はそれぞれのデザインの違いや特徴、新たなトレンドについて解説しました。
それぞれのデザインの違いや特徴を参考に、WEBや広告デザインとして活用していきましょう。