WebデザインやDTPなどアートワークを行う際に、デザインツールは大切な役割を担います。
最近ではWebベースで軽快にデザインや作業を行えるCanvaやFigmaなどのツールが人気ですが、一方でAdobeイラストレーターのようなプロ仕様のツールも多くの方が使用しています。
デザインツールの種類や使いAdobe製ツールが人気の理由を解説します。
目次
デザインツールの種類・用途の違いは?
Webサイトのレイアウトや画像など、手軽に作業する際に人気のデザインツールにCanvaやFigmaがあります。
一方で精細な処理やアートワークにはAdobeイラストレーターなどプロ仕様のツールが必要でしょう。
ここではデザインツールそれぞれの種類・用途の違いをご紹介します。
直感的に使える「Canva」
手軽にデザイン作業が行えると人気のWebデザインツール「Canva」は、初心者やデザイン知識の少ない方にもおすすめのツールです。
Canvaの魅力はおもに以下の内容になります。
- 利便性と使いやすさ
Canvaは直感的なインターフェースを持ち、デザインの基礎知識がなくても使い始めることができます。
テンプレートやプリセットのデザイン要素を利用することで、簡単かつ迅速にデザインを作成できます。
- 幅広いテンプレートとデザイン要素
Canvaはさまざまなデザイン用途に対応した数多くのテンプレートやグラフィック要素を提供しています。
ロゴ、ポスター、プレゼンテーション、ソーシャルメディア投稿など、さまざまなプロジェクトに対応できます。
- コラボレーション機能
Canvaでは、チームメンバーやクライアントとの共同作業が容易に行えます。
プロジェクトの共有、コメントやフィードバックのやり取りなどが簡単に行えるため、コミュニケーションの効率化に役立ちます。
チーム作業が便利「Figma」
複数人などで共同作業を進めるプロジェクトを管理する際などに便利なデザインツールが「Figma」です。
Figmaの魅力は主に以下の内容になります。
- リアルタイムでの共同作業
Figmaは強力な共同作業機能を備えており、チームメンバーとリアルタイムで同時にデザインやプロトタイピングを行うことができます。
複数の人が同時にプロジェクトにアクセスして編集することができるため、効率的なチーム作業が可能です。
- プロトタイピングとアニメーション
インタラクティブなプロトタイプの作成に特化しており、デザインの試作やユーザーエクスペリエンスの検証に役立ちます。
さらに、アニメーションや遷移効果の追加も簡単に行えます。
- ベクターエディタとデザイン機能
Figmaは強力なベクターエディタを備えており、Illustratorのようにパスや形状を調整することができます。
また、さまざまなデザイン要素やアイコンを利用できるため、デザインの幅が広がります。
このようにCanva、Figmaはどちらも利便性や効率性を高め、直感的に使用できるUIが特徴のデザインツールです。
とくにデザインを始めたばかりの初心者の方でも気軽に始められる点は、大きな魅力と言えるでしょう。
Adobe製品(プロ仕様)との違いは?
手軽にデザイン業務が行えるCanva・FigmaなどWebベースのデザインツールがある一方で、おもにプロ向けのツールとしてAdobe製品があります。
ここではAdobe製品(プロ仕様)との違いをご紹介します。
- 機能の多様性とカスタマイズ性
Adobe製品は、Photoshop・Illustrator・InDesignなどの幅広いプロフェッショナルなツールを提供しています。
これらのツールは、高度な機能とカスタマイズ性を持ち、プロのデザイナーやクリエイターが広範なタスクを実行するために必要な機能を提供します。
一方、CanvaなどのWebベースのツールは、主にビジネスや一般ユーザー向けに簡単なデザイン作業をサポートするために作られています。
- インターフェースとユーザーフレンドリーさ
CanvaなどのWebベースのツールは、直感的で使いやすいインターフェースを特徴としています。
ユーザーは事前に作成されたテンプレートやデザイン要素を選択し、ドラッグ&ドロップで編集することができます。Adobe製品は、より高度な操作が可能ですが、初心者にとっては学習曲線があります。
- ファイルフォーマットと互換性
Adobe製品は、プロフェッショナルなデザイン業界で標準的に使用されており、さまざまなファイルフォーマットに対応しています。
これに対して、CanvaなどのWebベースのツールは、主にウェブやソーシャルメディア向けのデザインを作成するために最適化されています。
- オフラインでの利用
Adobe製品は、デスクトップアプリケーションとして提供されているため、インターネット接続がなくても使用することができます。
一方、CanvaなどのWebベースのツールは、インターネット接続が必要です。
- 価格とサブスクリプションモデル
Adobe製品は、昔は買い切り型の永久ライセンスモデルも存在しましたが、現在は定期的な支払い(サブスクリプション)のみの購入型式となっています。
CanvaなどのWebベースのツールは、月額または年額のサブスクリプションモデルで構成されています。
このようにAdobe製品では、より高度なデザイン業務を行うことができる反面初心者には扱いが難しいケースもあるでしょう。
ベクターデータのメリットについて
Adobeの代表的なデザインツールIllustratorでは「ベクターデータ」を扱うことができます。
ここではベクターデータのメリットについてご紹介します。
- 解像度に依存しない
ベクターデータは数学的な数式で図形を表現するため、解像度に依存しません。
そのため、ベクターグラフィックスは拡大・縮小しても画質が劣化せず、常に鮮明でクリスプな表示が可能です。
これは特にロゴやアイコンなど、サイズが変動するデザインにおいて重要です。
- 編集の柔軟性
ベクターデータはオブジェクト単位で編集できます。
色、形状、サイズなどの変更が容易であり、オブジェクトの属性やパスを細かく調整することができます。
これにより、デザインの修正や変更が迅速に行えます。
- スケーラビリティ
ベクターグラフィックスはサイズが自由に変更できます。
異なる出力メディアやサイズに対応できるため、同じデザインをWeb、印刷物、看板などさまざまなサイズの出力に使えます。
素材を再利用したい場合や、レスポンシブデザインに適した手法です。
- レイヤーとオブジェクトの管理
Illustratorでは、レイヤーやグループを使ってオブジェクトを整理・管理できます。
これにより、複雑なデザインでも要素の配置や編集が容易になります。
また、オブジェクトには固有の属性やエフェクトを適用することもできます。
- グラフやチャートの作成
Illustratorにはグラフやチャートを作成する機能が備わっています。
データの入力に基づいて自動的にグラフを生成し、スタイルやレイアウトをカスタマイズできます。
- ベクターアートの制作
ベクターデータはイラストやアート作品を制作するのに最適です。
独自のスタイルや形状を作り出し、色や効果を追加することで、個性的で美しい作品を作成できます。
これらのメリットにより、Adobe Illustratorのベクターデータは広告デザイン・ロゴ制作・アイコンデザイン・ウェブデザイン・印刷物制作など、さまざまな用途に使用されています。
Illustratorのデータ処理がスムーズな理由
Webベースのデザインツールと異なり、Illustratorはソフトをインストールし使用します。
この時、ソフト側でさまざまなデータ処理を行うことでデータ処理をスムーズに行えるよう工夫されています。
ここではIllustratorのデータ処理がスムーズな理由をご紹介します。
- ローカル処理
Adobe Illustratorはパソコン上で直接実行されるアプリケーションです。
これにより、処理や計算はローカルのプロセッサとメモリを使用して行われます。
インターネットの接続やサーバーへの依存がないため、データの処理が高速でスムーズに行われます。
- ローカルリソースの最適化
パソコンには高性能なプロセッサやメモリ、グラフィックスカードなどのハードウェアリソースが搭載されています。
Adobe Illustratorはこれらのリソースを最大限に活用して、大容量のデータや複雑な操作を処理することができます。
- キャッシュの効果
パソコン上のアプリケーションでは、データの一時的な保存やキャッシュの使用が可能です。
Adobe Illustratorもキャッシュを利用して、データの読み込みや保存、再描画などの処理を高速化しています。
これにより、同じデータや操作を繰り返す際に効率的に処理が行われます。
- 最適化されたアルゴリズム
Adobeは長年にわたり、Illustratorの開発においてデータ処理の最適化に取り組んできました。
アルゴリズムやデータ構造の改善、高速化技術の導入など、さまざまな工夫がなされています。
これにより、大規模なベクターデータの操作や複雑なエフェクトの処理などもスムーズに行えるようになっています。
以上の要素が組み合わさり、Adobe Illustratorは高性能なデザインソフトウェアとなっています。
ただし、パソコンのスペックやデータの複雑さによって処理速度には差が出る場合もあります。
最新のハードウェアや十分なシステムリソースを確保することで、より快適なデータ処理を実現できます。
Illustratorを初心者が扱う問題点は?
Adobe Illustratorは、初心者にとっては扱いにくいプロフェッショナル向けのツールと言えます。
以下に、いくつかの問題点をご紹介します。
- 複雑なインターフェース
Illustratorは非常に多機能であり、豊富なツールとオプションを提供しています。
初めて使う人にとっては、どのツールやパネルを使えば良いのか迷いが生じることがあります。
- スティープな学習曲線
Illustratorはベクターグラフィックスを扱うための高度なツールです。
ベクターグラフィックスはピクセルベースのラスターグラフィックスとは異なる考え方やテクニックを要求します。
このため初心者にとっては、この概念や操作方法を理解するまでに時間がかかる場合があります。
- ファイルサイズの増大
Illustratorのファイルは、複雑なベクターオブジェクトの情報を含むため、比較的大きなファイルサイズになりやすいです。
これは、パフォーマンスやファイルの保存・共有の面で初心者にとって問題となることがあります。
- 高価なソフトウェア
Adobe Illustratorは、商業利用の場合には高額な購入費用がかかるソフトウェアです。
初心者がこれを購入することには、費用面でのハードルが存在します。
初心者にとってはこれらの問題点があるものの、Illustratorはデザインやイラスト制作において非常にパワフルなツールであり、プロフェッショナルな結果を得るために欠かせない存在です。
初心者がIllustratorを使い始める際には、練習や学習に時間をかけることが重要です。
また、オンラインチュートリアルやコミュニティのサポートを活用することもおすすめです。
このようにIllustrator、Adobe製品は初心者にはハードルは高いものの、多くのプロが必要としているデザインツールであることが分かります。
現在ではデザインに「プロ」品質を求める場合のひとつの基準として認められていますので、覚えておきましょう。
picks designにご相談ください
picks designでは「デザイン×ビジネス」の視点からLP制作・Web広告、Webサイトやアプリ、システム開発・UI.UXなどさまざまなデザイン業務を行なっています。
また、IllustratorをはじめとしたAdobe製品を活用したデザイン品質を求める方にもご支持頂いております。
クライアント様が抱えるお悩み、ご相談をプロが直接お伺いのうえ最適なデザインをご提案いたします。
現在「ユーザー様のココロを動かす」情報発信をメルマガにて配信していますので、この機会に是非ご登録ください。
→メルマガ登録はコチラ
まとめ
今回は、デザインツールの種類や使いAdobe製ツールが人気の理由を解説しました。
現在CanvaやFigmaなど手軽にデザインに取り組めるツールが人気を集める一方、IllustratorなどAdobe製品がプロに支持される理由についてご紹介しました。
マーケティングやWeb開発、システム開発など求められるデザイン品質に応じたツールを使用することが大切です。
Adobe製品を活用したデザインをご検討の際は、picks designに是非ご相談ください。