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なぜかユーザーが消えていく…あなたのアプリ、静かな“ゴースト化”に気づいていますか?

丹精込めてリリースしたアプリ。ダウンロード数は伸びているのに、アクティブユーザー数が思ったように増えない…。「あれ、みんどこに行っちゃったの?」なんて、静かにユーザーが消えていく“ゴースト化”現象に、頭を悩ませていませんか?
実はそれ、あなただけが抱える悩みではありません。例えば、アプリ全体の30日後リテンション率(定着率)の中央値はたったの7%(Adjust, 2024年)というデータもあるほど。100人が使い始めても、1ヶ月後には7人しか残っていないのが現実なんです。
「やっぱりうちのアプリも…」と落ち込むのはまだ早いです。ユーザーが離れる理由、そして見るべき指標は、アプリの業界やジャンルによって大きく異なります。この記事では、ただ漠然とした分析手法を解説するのではなく、「あなたの」アプリの業界に特有の離脱原因を見抜き、具体的な改善に繋げるための「アプリ 離脱 分析」を徹底的にガイドします。大丈夫、一緒に幽霊退治を始めましょう!
アプリUXの重要性をさらに深く知りたい方は、こちらの記事も読んでみてください。
あなたのアプリはどのタイプ?業界別に見る“離脱のクセ”と分析の急所

一口に「アプリの離脱」と言っても、その原因は千差万別。ECアプリで商品をカートに入れたまま離脱するのと、ゲームアプリで最初のチュートリアルを突破できずに離脱するのとでは、意味が全く違います。ここでは、主要な業界別に特有の“離脱のクセ”と、分析で特に注目すべき急所をまとめてみました。あなたのアプリはどのタイプに当てはまりますか?
| 業界/ジャンル | 主な離脱ポイント(ユーザーの心の声) | 特に注目すべき分析指標 |
|---|---|---|
| Eコマース | 「商品検索が使いにくい」「決済が面倒…」 | 購入完了率(CVR)、カート放棄率、検索キーワード |
| サブスク/SaaS | 「無料期間中に価値が分からなかった」「機能が複雑すぎる」 | 無料トライアルからの転換率、特定機能の利用率、オンボーディング完了率 |
| ゲーム | 「チュートリアルが長い」「最初のボスが倒せない…」 | チュートリアル突破率、Day1/Day7リテンション率、課金率(ARPPU) |
| メディア/SNS | 「読みたい記事がない」「通知がうっとうしい」 | 滞在時間、セッションあたりのPV数、プッシュ通知の開封/反応率 |
| ヘルスケア | 「毎日の入力が面倒」「効果が実感できない」 | 継続記録日数、目標達成率、機能の利用頻度 |
このように、自分のアプリが属する業界の特性を理解することが、的確なアプリ 離脱 分析の第一歩。的外れな分析で時間を無駄にしないためにも、まずは自社の「戦場」をしっかりと見極めましょう。
離脱原因をより多角的に掘り下げたい方は、こちらの分析ガイドも参考にしてみてください。
【実践】離脱のサインを見つける具体的な分析3ステップと便利ツール

業界ごとのクセを把握したら、いよいよ具体的な分析に移ります。「データ分析」と聞くと身構えてしまうかもしれませんが、ポイントを絞れば大丈夫。ここでは、どんな業界にも共通して使える基本的な分析ステップと、それを助けてくれる便利なアプリ 離脱 分析 ツールについて触れていきますね。
ステップ1:健康診断で「リテンション率」を業界平均と比べる
まずは現実を直視するところから。アプリの「リテンション率(継続率)」を確認しましょう。そして、その数値を自社の業界の平均離脱率(リテンション率)と比較することが重要です。例えば、30日後のリテンション率がゲーム(ハイパーカジュアル)なら3%でも平均的ですが、メディアアプリで5%なら改善の余地大、といった具合に、客観的な立ち位置がわかります。
リテンションの基本をもっと理解したい方は、こちらの記事で詳しく学んでみてください。
ステップ2:ファネル分析で「どこで」詰まっているか特定する
ユーザーが目標(例:購入完了、登録完了)に至るまでの道のりで、どこで脱落しているかを見るのが「ファネル分析」。ECアプリなら「カート追加→決済情報入力→購入完了」といったステップでどこがボトルネックかを探ります。
ステップ3:コホート分析で「誰が」離脱したか深掘りする
特定の時期に利用を開始したユーザーグループの行動を追跡するのが「コホート分析」。「7月のアップデート後に始めたユーザーは定着率が低い」といったことが分かれば、アップデートに原因がありそうです。
これらの分析には、Google Analytics for Firebase (GA4)のような無料ツールでも十分対応できますし、より高度な分析をしたい場合はAppsFlyerやAdjustといった専門ツールも視野に入れると良いでしょう。
数字は語らない“本音”を聞き出す、定性分析という名の事情聴取
定量データ分析で「どこで」「誰が」離脱しているかは分かりました。でも、一番知りたい「なぜ?」という動機は、数字だけでは見えてきません。ここで活躍するのが、ユーザーの生の声を聞く「定性分析」です。刑事ドラマで言うところの、関係者への“事情聴取”ですね。
難しく考える必要はありません。今すぐできることもたくさんあります。
- ✔ストアレビューを読み込む: App StoreやGoogle Playのレビューは、ユーザーの不満が詰まった宝の山です。「〇〇の操作が分かりにくい」「すぐ落ちる」といった具体的なフィードバックは、改善の直接的なヒントになります。特に、星1〜2の低評価レビューは必読です。
- ✔SNSで自社アプリ名を検索する: X(旧Twitter)などで検索すると、ユーザーのリアルタイムなつぶやきが見つかることがあります。「このアプリ、便利だけど〇〇が惜しいんだよな〜」なんて、レビューには書かれない本音が見つかることも。
- ✔アンケートを実施する: アプリ内で簡単なアンケートを実施するのも手です。「このアプリに満足していますか?」という質問に「いいえ」と答えたユーザーにだけ、「理由を教えてください」と深掘りするのも効果的です。
定量データで当たりをつけ、定性データで確信を得る。この両輪が、離脱の真犯人を追い詰める鍵となるのです。
分析を“宝”に変える!UI/UX改善へのブリッジと成功事例
分析で原因が分かった!…で、終わってしまっては意味がありません。ここからが最も重要で、そして私たちデザイン会社の腕の見せ所。分析結果という「地図」を元に、ユーザーが迷わない「快適な道(UI/UX)」をどう作るか、です。
例えば、私たちが以前担当したヘルスケア業界の血糖値管理アプリ。分析してみると、日々のデータ入力画面での離脱が非常に多いことが分かりました。定性分析(ユーザーインタビュー)をしてみると、「入力項目が多くて面倒」「数字の羅列で変化が分かりにくい」という声が。これが、毎日使う上での大きなストレスになっていたのです。
そこで私たちは、以下のような改善を行いました。
- UIの改善: 煩雑だった入力画面をシンプルにし、タップ数を最小限に抑えるデザインに変更。
- UXの改善: 入力した血糖値の推移が直感的にわかるグラフ表示をメインに。日々の努力が可視化されることで、記録を続けるモチベーションに繋がるように設計。
【実績紹介】
このように、分析から得た課題をデザインで解決していくプロセスは、コンバージョン率にも大きく影響します。具体的なUI/UX改善の手法と効果測定指標については、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ合わせてお読みください。
→ [UI/UX改善で実現するコンバージョン率向上策|7つの効果測定指標と成功事例]
このように、「データで発見した課題」を「デザインの力で解決する」こと。これが、分析を本当の意味でビジネスの成果に繋げる“ブリッジ”なのです。
その改善、本当に効果ある?上司を説得し、仲間を増やす「ROI」という武器
「UI/UXの改善が必要です!」とあなたが熱弁しても、上司や経理担当者はこう言うかもしれません。「で、それっていくらかかるの?」「本当に効果あるの?」と。その気持ち、よく分かります。だからこそ、改善提案には「ROI(投資対効果)」という強力な武器を添えましょう。
難しそうに聞こえますが、考え方はシンプルです。例えば、こんな風に説明してみてはいかがでしょうか。
「現在、月間100人の有料会員が離脱しており、これは年間XX万円の損失に相当します。Bain & Companyの調査では、顧客維持率を5%改善すれば、利益は25%〜95%改善されるというデータがあります。今回のUI/UX改善(投資額: 〇〇円)によって、離脱率を10%改善できれば、年間〇〇万円の利益増が見込めます。これは投資額の〇倍のリターンです!」
さらに、Forrester Researchの調査によれば、UI/UXへの1ドルの投資は平均100ドルのリターンを生む(ROI 9,900%)という驚異的なデータもあります。こうした客観的なデータを根拠に、「コスト」ではなく未来への「投資」であることを示すことが、社内の仲間を増やすための重要な一歩になります。改善は一人ではできませんからね。
離脱分析は一度きりのお祭りじゃない。継続的な改善サイクルを回し続けるコツ
さて、ここまで離脱分析から改善、そして効果測定までの流れを見てきました。しかし、大事なことなので言わせてください。アプリの離脱分析は、一度やって終わりの“打ち上げ花火”ではありません。ユーザーのニーズも市場も変化し続けます。一度改善したからと安心していると、新たな離脱ポイントが生まれてしまうのです。
大切なのは、この一連の流れを「文化」としてチームに根付せることです。
1. Analyze
(分析)
2. Plan
(計画)
3. Do
(実行)
4. Check
(評価)
このサイクルを、小さくてもいいので回し続けることが、アプリを長期的に成長させる心臓部になります。最初から完璧な体制を目指す必要はありません。「毎月第一月曜は、チームでGA4のデータを見る日」といった簡単なルールから始めてみてはいかがでしょうか。継続は力なり、です。
新規ユーザー獲得の施策も合わせて検討してみたい方は、こちらの記事を実践してみてください。
まとめ:さあ、あなたのアプリの“最初の謎”を解き明かそう
長旅お疲れ様でした。アプリの離脱分析について、業界別の視点から具体的なステップ、改善策、そして継続のコツまでお話ししてきました。一番伝えたいのは「離脱分析は、あなたのビジネスを成長させるための宝探しだ」ということです。
この記事を閉じた後、あなたに取ってほしい最初のアクションは、ただ一つ。
自社アプリの「30日後リテンション率」を調べ、あなたの業界の平均値と比べてみることです。
それが、あなたのアプリが抱える課題の大きさを示す、最初のヒントになります。その数字が良いか悪いかは、今の時点では問題ではありません。そこからすべてが始まるのですから。
もし、分析の進め方や、データから導き出した課題をどうデザインに落とし込むかでお困りなら、いつでも私たちにご相談ください。あなたのアプリの専属探偵として、ユーザーが離れない、愛されるアプリのUI/UXデザインを一緒に考えさせていただければ、これほど嬉しいことはありません。
貴社アプリの離脱原因、UI/UXデザインの視点から分析・改善しませんか?
「自社に分析のノウハウがない」「どこから手をつければ良いかわからない」といったお悩みをお持ちでしたら、ぜひ一度picks designにご相談ください。UI/UXデザインの専門家が、貴社アプリの課題をヒアリングし、改善への第一歩をご提案します。







