Webサイトやアプリに表示されるデザインには、最新の技術を用いたトレンドが存在します。
本記事では、マテリアルデザインの仕組みや特徴、UI.UXデザインの流行について詳しく解説します。
目次
マテリアルデザインとは?
マテリアルデザインとは、Googleが提唱したデザインの枠組みで、アプリやウェブサイトのデザインを統一的にし、使いやすくするためのガイドラインです。
2021年秋にGoogleより発表されたMaterial You(マテリアル ユー)は、マテリアルデザインの最新系でありユーザー自身がカード・ボタンの色やカタチを自由に変更できる仕様となっています。
マテリアルデザインは、現実世界の物体の形や動きをベースにし、平面的なデザインでも奥行きや動きを感じられる表現が可能になりました。
また、色や形、文字などの要素に対しても細かい指針があり、デザインが統一されて見やすくなるため、UI.UXを高める効果が期待できます。
最近ではAndroidアプリなどのスマートフォンアプリケーションのデザインに広く採用されていますが、ウェブサイトやiOSアプリケーションでも利用されることがあります。
マテリアルデザインの特徴
マテリアルデザインの特徴とはどのようなものでしょうか? ここではメリット・デメリットについてご紹介します。
マテリアルデザインのメリット
- 視覚的に洗練されている
平面的で単純なデザインから奥行きや動きを感じさせるデザインに進化したものであり、視覚的に非常に洗練されたUIデザインになっています。
- 操作性が高い
タップやスワイプなどの操作に対してリアルな動きを追加することができます。
これによりユーザーが直感的に操作できるようになり、UI.UX効果を高める効果が期待できます。
- ブランドイメージの統一性が高い
Googleが提供するマテリアルデザインには統一されたデザインスタイルやカラーパレットがあるため、ブランドイメージの統一性を高めることができます。
- モバイルデバイスに最適化されている:
スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスに最適化されているため、デバイスの画面に最適な表示をすることができます。
マテリアルデザインのデメリット
- カスタマイズ性が低い
Googleが提供するマテリアルデザインにはある程度の決まりごとがあるため、カスタマイズ性が低くブランドイメージに合わせたデザインを実現するのに限界がある場合があります。
しかし最新のMaterial Youではユーザーによるアイコン変更が可能になりましたので、ある程度のカスタマイズ性は向上していると言えるでしょう。
- 軽量化が必要
アニメーションやエフェクトなどが多用されるため、ページの読み込み時間が長くなる可能性があります。
そのため必要最低限のエフェクトやコンポーネントを使用することで、軽量化する必要があります。
- 視認性が低い場合がある
カラフルで大胆な色使いが特徴的なマテリアルデザインですが、色の使いすぎやコントラストが低い場合、視認性が悪くなる恐れがあります。
視聴性が良くない場合はカラーのバランスやコントラストを調整し、視認性を確保する必要があります。
このようにマテリアルデザインでは、アイコンやボタンを統一することで視覚・操作感などUI.UX効果を高めることができるようになります。
いくつかのデメリットも参考に、マテリアルデザインを使用してみましょう。
UI.UXデザインの流行をご紹介
マテリアルデザインを含め、UI.UXに優れたデザインシステムには流行があります。 ここではUI.UXデザインのトレンドをご紹介します。
スキューモーフィズム
スキューモーフィズムとは現実世界の物体や素材のデザインを、デジタル製品やソフトウェアのUI(ユーザーインターフェース)に取り入れるデザイン手法のことを指します。
例えば、スキューモーフィズムの代表的な例として、iPhoneのカレンダーアプリやメモアプリがあります。
これらのアプリは紙の手帳やメモ帳を模したデザインが採用されています。
フラットデザイン
フラットデザインはシンプルなデザインスタイルの一つで、2Dのフラットな要素を使用し「現実的な要素や質感」を排除したデザインのことを指します。
フラットデザインは多くの場合、明るく鮮やかな色合い・単純なアイコン・シンプルなテキストなどを使用し、シンプルで直感的なデザインを実現します。
また、影やグラデーションなどの立体的な効果を排除し、単純な形状や線、パターンを使用することが特徴です。
デザインスタイルの違いは?
マテリアルデザイン、スキューモーフィズム、フラットデザインは、すべて異なるデザインスタイルです。
ここではそれぞれの違いについてご紹介します。
- 自然なUI「マテリアルデザイン」
マテリアルデザインはGoogleが開発したデザインスタイルで、物質の表面の物理的な特性や動きを模倣し直感的で自然なユーザーエクスペリエンスを提供することを目的としています。
- リアルさが特徴「スキューモーフィズム」
スキューモーフィズムはリアルな物体や材質を模倣し、それらをデジタルに反映させるデザインスタイルです。
このスタイルは、現実的な見た目や感触を提供することで、親しみやすく感情的な結びつきを形成することができます。
- シンプルで洗練「フラットデザイン」
フラットデザインは質感や立体感を排除し、単純でシンプルなデザインを提供することを目的としています。
フラットデザインは、単純な形状・明るく鮮やかな色合い・単純なアイコン・シンプルなテキストなどを使用し、直感的で洗練されたデザインを実現します。
これらのスタイルはそれぞれ独自の特徴を持ち、異なる目的を追求しています。
それぞれのスタイルの長所を理解し、デザインに適したスタイルを選択することが重要です。
マテリアルデザインとの違い
マテリアルデザインとフラットデザインは、いずれもフラットデザインの一種であり、2Dの要素を使用している点では似ていますが、いくつかの重要な違いがあります。
- デザインフォルムの違い
マテリアルデザインは物質の表面の物理的な特性や動きを模倣することで、直感的で自然なユーザーエクスペリエンスを提供することを目的としています。
一方、フラットデザインは単純さと直感性を維持しながら、より洗練されたデザインを提供することを目的としています。
- カラーの扱い方の違い
マテリアルデザインは、グラデーション・影・深度感・アニメーションなどの効果を使用することが特徴です。
一方のフラットデザインはより豊富なカラーパレットやトーン、明るさの差異、透過性、半透明性などを使用することで、より豊かなデザイン表現を実現しています。
- モーション・アニメーションの違い
マテリアルデザインは、ユーザーの手の動きに反応するアニメーションを多用しています。
フラットデザインはアニメーションをより抑制し、よりシンプルなデザインを実現しています。
これらの違いにより、マテリアルデザインとフラットデザインはそれぞれ異なる目的やコンテキストに最適なデザインスタイルを提供しています。
新たなUI.UXデザインの流れ
新たなUI.UXデザインに「ニューモーフィズム」と「グラスモーフィズム」があります。
これらのデザインスタイルが最新のWebデザインのトレンドの1つであり、以下のような魅力があります。
- リアルなデザイン表現
ニューモーフィズムとグラスモーフィズムはそれぞれ独自のデザイン表現方法であり、リアルな質感を表現することができます。
特にグラスモーフィズムは、素材の質感を表現することでユーザーに高い親近感を与えます。
- 柔軟性の高いデザイン
2つのデザインはいずれも要素の配置やデザインの変更に柔軟性があります。
そのためブランドのイメージやコンセプトに合わせ、自由自在にデザインを調整することができます。
- インタラクティブ性の向上
要素の動きや反応を自然に表現することができます。
そのため、ユーザーとのインタラクティブ性を高め、より直感的な操作を実現することができます。
- 鮮やかなカラーパレット
鮮やかで豊かなカラーパレットを使用することができます。
特にグラスモーフィズムは光の反射によってカラーパレットが鮮やかに見えるため、視覚的な魅力を高めることができます。
- ブランドイメージの表現
デザイン表現方法が独特であり、ブランドのイメージを表現することができます。
そのためブランドの認知度やアイデンティティの向上につながります。
マテリアルデザインの注意点
マテリアルデザインを扱う際、注意すべき点についてご紹介します。
- ガイドラインに従うこと
マテリアルデザインにはGoogleが提供するガイドラインがあり、それに従ってデザインすることが推奨されています。
ガイドラインには、色の使い方・タイポグラフィ・アイコンのデザインなどが詳細に説明されています。
- 軽量化すること
マテリアルデザインにはアニメーションやシャドウなどのエフェクトが多用されるため、ページの読み込み時間が長くなる可能性があります。
そのため、必要最低限のエフェクトやコンポーネントを使用することで、軽量化する必要があります。
- 視認性を確保すること
マテリアルデザインはカラフルで大胆な色使いが特徴的ですが、色の使いすぎやコントラストが低い場合、視認性が悪くなる恐れがあります。
そのため、カラーのバランスやコントラストを調整し、視認性を確保する必要があります。
- ユーザビリティに配慮すること
マテリアルデザインには、アニメーションやリップルエフェクトなどのインタラクティブな要素が多用されますが、ユーザビリティに支障をきたす可能性があります。
そのため、必要最低限のエフェクトやアニメーションを使用し、ユーザーがストレスなく操作できるように配慮する必要があります。
- ブランドイメージに合わせること
マテリアルデザインはGoogleが提供するものであり、全てのブランドに合わせたデザインとは限りません。
そのため、ブランドのイメージに合わせたデザインやカスタマイズが必要な場合があります。
また、Googleとは異なる視覚言語やアイコン、フォントを使用することもできますが、ユーザーにとってわかりやすいデザインであることが重要です。
このようにマテリアルデザインを扱う際は、ガイドラインやUI.UXを意識した活用が求められます。
Webデザイン、アプリを開発する際、参考に取り組んでみましょう。
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まとめ
今回は、マテリアルデザインの仕組みや特徴、UI.UXデザインの流行について詳しく解説しました。
またマテリアルデザインを活用する際の特徴・注意点についてご紹介しました。
UI.UXデザインのトレンドについてはさまざまな種類が出て来ていますので、サイトやアプリ設計の際利用するスタイルについて検討してみるとよいでしょう。
デザインスタイルの活用をご検討の際は、picks designに是非ご相談ください。