目次
- 1 なぜ今、BtoB企業こそ「アクセシビリティ対応UIUXデザイン」が経営のど真ん中なのか？
- 2 アクセシビリティとUIUXデザインの基本：誤解を解き、本質を掴もう！
- 3 BtoBビジネスを加速させる！アクセシビリティ対応5つの経営メリット
- 4 【実践編】picks design流！アクセシビリティ対応UIUXデザイン7つのステップ
- 5 効果測定と継続的改善：「やりっぱなし」にしないために
- 6 picks designのアクセシビリティ対応事例：理論を「使える武器」に
- 7 「これってどうなの？」アクセシビリティ対応のよくある疑問、スッキリ解消Q&A！
- 8 まとめ：アクセシビリティを「強み」に変え、未来のビジネスをデザインしよう！
なぜ今、BtoB企業こそ「アクセシビリティ対応UIUXデザイン」が経営のど真ん中なのか？
「アクセシビリティ対応って、うちみたいなBtoB企業には関係ないんじゃない？」…もし、そう思っている方がいらっしゃったら、ちょっと待ってください！実はそれ、大きな機会損失に繋がっているかもしれません。2024年4月1日から改正障害者差別解消法が施行され、事業者による合理的配慮の提供が法的義務となりました。これは、BtoCだけでなく、BtoB企業にとっても他人事ではありません。ウェブサイトや業務システムが使いにくい、情報が得にくいというのは、見込み客や取引先、さらには自社の従業員にとっても大きな障壁となり得ます。
本記事では、アクセシビリティ対応UIUXデザインを単なる「お作法」ではなく、BtoBビジネスを力強くドライブさせる経営戦略として捉え、その具体的な進め方から成功の秘訣まで、株式会社picks designの知見を交えながら、余すところなくお伝えします。「何から手をつければ…」と悩むあなたの、最初の一歩を後押しできれば嬉しいです。
アクセシビリティとUIUXデザインの基本：誤解を解き、本質を掴もう！
「アクセシビリティ」と聞くと、なんだか難しそう、専門的すぎる…と感じるかもしれませんね。でも、基本はシンプル。「より多くの人が、より多くの状況で、より快適に情報やサービスを利用できるようにすること」なんです。これは、高齢者や障害のある方だけを対象とするものではありません。例えば、一時的に怪我をしている人、騒がしい場所にいる人、あるいは外国人の方など、あらゆるユーザーの使いやすさに繋がる普遍的な考え方です。
そして、このアクセシビリティは、優れたUIUXデザインと切っても切れない関係にあります。UIUXデザインが「ユーザーにとって最高の体験」を目指すなら、その土台にはアクセシビリティへの配慮が不可欠です。そもそも、優れたUIUXデザインの考え方が気になる方は、UI/UXデザインの基本原則を解説した記事も、ぜひ合わせてお読みください。
国際的なガイドラインであるWCAGには、そのための具体的な指針が示されていますが、まずは4つの原則「知覚可能」「操作可能」「理解可能」「堅牢性」を頭の片隅に置いておくだけでも、デザインを見る目が変わってくるはずです。結局のところ、アクセシビリティは「思いやり」のデザインなんですよね。
BtoBビジネスを加速させる！アクセシビリティ対応5つの経営メリット
さて、アクセシビリティ対応がBtoBビジネスにどんな良いことをもたらすのか、具体的なメリットを見ていきましょう。「うちは専門的なサービスだから、そんなに多くの人に見られなくても…」なんて声も聞こえてきそうですが、侮るなかれ。その影響力は想像以上かもしれません。
- 1. 新規顧客層の開拓と市場拡大 世界保健機関（WHO）によると、世界の約16%の人々が何らかの障害を抱えています（2023年）。日本国内でも約1,160万人に上ります（内閣府 令和5年版）。アクセシビリティを高めることは、これまでリーチできなかった潜在顧客への扉を開くことに繋がります。
- 2. ユーザー満足度向上とブランドロイヤルティ強化 使いやすいウェブサイトやシステムは、誰にとっても快適です。これが顧客満足度を高め、結果として「この会社は信頼できる」というブランドイメージ向上に貢献します。
- 3. SEO効果と検索エンジンからの評価向上 Googleなどの検索エンジンは、ユーザーにとって価値のあるサイトを評価します。アクセシビリティ向上のための施策は、実はSEOのベストプラクティスと重なる部分が多いんです。
- 4. 法的リスクの低減と社会的信頼性の確立 前述の通り、改正障害者差別解消法により合理的配慮が義務化されました。アクセシビリティ対応は、この法的リスクを回避し、企業としての社会的責任を果たす姿勢を示します。
- 5. イノベーション促進と新たなビジネスチャンスの創出 多様なユーザー視点を取り入れることは、新たな気づきやアイデアを生み出すきっかけになり、新規事業のヒントに繋がることも少なくありません。
どうでしょう？アクセシビリティ対応、なんだかワクワクしてきませんか？
【実践編】picks design流！アクセシビリティ対応UIUXデザイン7つのステップ
「よし、重要性は分かった！でも、具体的にどう進めれば？」という声にお応えして、私たちが実践している7つのステップをご紹介します。
Step 1: 現状分析と課題特定
まずは敵を知り己を知る。自社のウェブサイトやプロダクトが今どんな状態なのかを客観的に把握しましょう。「え、こんなところが使いにくかったの！？」という発見がきっとありますよ。
Step 2: 明確な目標設定と方針策定
どこを目指すのか、旗を立てましょう。WCAGの適合レベル（A, AA, AAA）を参考に、現実的な目標と方針を明確にします。
Step 3: インクルーシブなペルソナとジャーニー設計
多様な特性を持つペルソナ（仮想のユーザー像）を設定し、彼らの体験を具体的に描き出します。こうした多様なユーザーへの共感を深めるアプローチは、デザイン思考とUXアプローチの考え方とも深く繋がっています。
Step 4: 具体的なデザイン実装テクニック
ここがデザイナーの腕の見せ所！コントラスト比の確保、キーボード操作、代替テキスト設定、分かりやすいフォームなど、テクニックは山ほどあります。
Step 5: チェックツール活用と手動テスト
便利なツールは積極的に活用しつつ、ツールだけでは見つけられない問題も多いので、スクリーンリーダーを使うなど手動でのテストも欠かせません。
Step 6: 継続的なテストと改善の仕組み化
アクセシビリティ対応は一度やったら終わり、ではありません。継続的にテストし、フィードバックを反映する仕組みを作りましょう。
Step 7: 組織全体の意識向上と文化の醸成
これが一番難しいけど、一番重要。組織全体でアクセシビリティの重要性を理解し、自分ごととして捉える文化を育んでいくことが長期的な成功の鍵です。
効果測定と継続的改善：「やりっぱなし」にしないために
アクセシビリティ対応、頑張って実装したはいいけれど、「で、結局どうだったの？」とならないために、効果測定と継続的な改善はめちゃくちゃ重要です。ここを疎かにすると、せっかくの努力も水の泡…なんてことになりかねませんからね。じゃあ、具体的に何を見ればいいんでしょうか？まず、KPI（重要業績評価指標）を設定しましょう。
| KPI項目例 | 測定方法・ツール例 | なぜ重要か？ |
|---|---|---|
| 特定ユーザー層のCVR | Google Analyticsなどでセグメント分析 | 改善が直接的な成果に繋がっているか把握できる |
| サイト/アプリの離脱率 | Google Analyticsなどの行動フロー分析 | 使いにくさが原因での離脱が減っているか確認できる |
| タスク完了率 | ユーザーテスト、A/Bテスト | ユーザーが目的を達成しやすくなったか評価できる |
| サポートへの問い合わせ件数 | ヘルプデスクのログ分析 | 自己解決できるユーザーが増え、コスト削減に繋がるか確認できる |
| SEO関連指標（順位、流入数） | Google Search Console, SEOツール | 間接的にSEOへ好影響を与えているか確認できる |
これらの数値を定期的にチェックし、改善前と比較することで、具体的な効果が見えてきます。もし期待した効果が出ていなければ、原因を分析し、さらなる改善策を打つ。このPDCAサイクルを回し続けることが、アクセシビリティを真にビジネスの力に変える秘訣なんです。作って終わりじゃ、もったいないじゃないですか！
picks designのアクセシビリティ対応事例：理論を「使える武器」に
「理屈は分かったけど、実際のところどうなの？」って思いますよね。ここでは、私たちが手掛けた（と仮定した）アクセシビリティ対応の事例を少しご紹介します。
事例1：株式会社グランデ様 血糖値アプリUI/UXデザイン (実績詳細)
- 課題: 健康管理機能が多岐にわたり、ユーザーが必要な情報にすぐアクセスできない構成になっていた。
- 取り組み: 各画面の役割を明確にし、グラフやテーブルの配置・配色を最適化。シンプルかつ直感的に操作できるUIに刷新しました。
事例2：株式会社manaby様「マナe」スタッフ管理画面リニューアル (実績詳細)
- 課題: スタッフが受講者の学習状況を把握・分析しにくい管理画面構成になっていた。
- 取り組み: 進捗状況を数字とグラフィックで一目で分かるよう再設計し、学習状況のダッシュボードや比較分析機能を追加。システム全体に“シンプルかつ優しい”トーンの配色と丸みあるUIを適用。
「うちの会社でもこんな風にできるかな？」と思ったら、ぜひお気軽にご相談ください。一緒に「使える武器」を作り上げましょう！
「これってどうなの？」アクセシビリティ対応のよくある疑問、スッキリ解消Q&A！
アクセシビリティ対応を進めようとすると、いろいろな疑問が湧いてきますよね。「こんなこと聞いてもいいのかな…」なんて遠慮は無用！お客様からよくいただくご質問に、率直にお答えします。
Q1. 費用や期間はどれくらいかかるの？
A1. 正直なところ、規模や目指すレベルで大きく変わります。ただ、スモールスタートで重要な箇所から優先的に対応することも可能です。まずは現状診断から始めるのが一般的ですね。
Q2. どこから手をつければいい？
A2. まずは法的要件を満たすこと、そして最も多くのユーザーが利用する主要機能から着手するのがセオリーです。トップページや問い合わせフォームなどは優先度が高いですね。
Q3. 社内に専門知識を持つ人材がいないんです…。
A3. 大丈夫です！多くの企業様が同じ課題を抱えています。私たちのような外部の専門家を活用いただくのが一つの解決策です。知識移転や勉強会の実施などもサポートしています。
Q4. 外注する際の、業者選定のポイントは？
A4. 実績はもちろんですが、深い知識と情熱、具体的な進め方の説明能力、そしてビジネスを理解しようとしてくれるかが重要です。作って終わりじゃない、という視点も大切ですね。
Q5. 最新のデザイントレンドと両立できる？
A5. もちろんです！むしろ、真に優れたデザインは本質的にアクセシブルであるべきだと私たちは考えています。アクセシビリティはデザインを制約するものではなく、創造性の土台です。
まとめ：アクセシビリティを「強み」に変え、未来のビジネスをデザインしよう！
ここまで長々とお付き合いいただき、本当にありがとうございました！アクセシビリティ対応が、BtoB企業にとっていかに重要で、大きな可能性を秘めているか、少しでも感じていただけたでしょうか？
もう一度お伝えしたいのは、アクセシビリティは「やらなきゃいけない面倒なこと」ではなく、「ビジネスを成長させ、より良い社会を作るための強力な武器」だということです。その一歩を踏み出すことで、新しい市場が見えたり、お客様からの信頼が深まったり、社員のモチベーションが上がったり…そんな嬉しい変化がきっと待っています。
持続可能で、誰一人取り残さない未来のビジネスを一緒にデザインしませんか？
私たち株式会社picks designは、お客様のビジネスの本質を理解し、その成長戦略にアクセシビリティという視点を組み込むことを目指しています。「うちの会社も、アクセシビリティを強みにしたい！」「話だけでも聞いてみたい」…そんな風に思っていただけたら、これ以上嬉しいことはありません。
