目次
- 1 新規サービス開発で見落とされがちなUIUXの重要性
- 2 この記事では、新規サービス開発の成否を分ける「UIUX設計相談」について、長年の経験から得た知見をお伝えします。
- 3 なぜ初期段階でのUIUX相談が成功への近道なのか
- 4 「CB Insightsの調査によれば、スタートアップの失敗原因の1つに『市場のニーズがなかった』ことが挙げられます。これは、UIUX設計の不備が大きく影響している可能性があります。」
- 5 専門家に相談すべき5つの重要ポイント
- 6 ブランドイメージとの一貫性を保ちつつ、直感的な操作を可能にするビジュアル要素の選定も専門家の知見が必要です。
- 7 UIUX設計相談の費用相場と選ぶべき相談形態
- 8 「でも予算が…」と躊躇されるかもしれませんが、UIUXの問題で後から大規模な改修が必要になるケースをたくさん見てきました。初期投資がその後の大幅なコスト削減につながると考えるべきです。
- 9 成功事例に学ぶ:効果的なUIUX相談の進め方
- 10 コスト:4ヶ月間で総額120万円
- 11 UIUX設計相談のタイミングと準備すべき資料
- 12 「完璧な資料じゃないと相談できない」と思わないでください。むしろ、洗練される前の素材があったほうが、専門家からより本質的なアドバイスが得られることが多いです。
- 13 UIUX設計相談パートナーの選び方:失敗しない5つのチェックポイント
- 14 これらのポイントを押さえた上で、必ず初回は小さな案件や単発相談から始めることをお勧めします。その結果を見て長期的な関係に発展させるかを判断するのが賢明です。
- 15 まとめ:UIUX設計相談で新規サービスの成功確率を高めよう
新規サービス開発で見落とされがちなUIUXの重要性
「とりあえず機能を作って、デザインは後回し…」
スタートアップや新規事業部門でよく耳にするこの言葉、実は大きな落とし穴なんです。私自身、過去に関わった複数のプロジェクトで、このアプローチが招いた悲劇を目の当たりにしてきました。
先日も、あるフィンテック系スタートアップの創業者から「MVPを半年かけて開発したのに、実際にユーザーテストしたら使い方がわからないと言われてしまった…」という嘆きを聞きました。こうした事例は珍しくありません。
新規サービス開発においてUIUX設計を後回しにする代償は想像以上に大きい
実は機能開発と並行して、あるいはその前に、UIUXの専門家に相談することで:
- ✓ 開発後の大幅な修正や手戻りを防げる
- ✓ 初期ユーザーからの批判的フィードバックを減らせる
- ✓ 製品のマーケット投入後の改善コストを削減できる
この記事では、新規サービス開発の成否を分ける「UIUX設計相談」について、長年の経験から得た知見をお伝えします。
なぜ初期段階でのUIUX相談が成功への近道なのか
「エンジニアがいれば十分」「デザインは見た目の問題だから後からでも」
こんな考えで進めると、大抵の場合、後から痛い目を見ることになります。私が支援したあるBtoB SaaSスタートアップは、当初この考え方でした。結果、完成したMVPに対して初期ユーザーから「何ができるサービスかわからない」「操作が複雑すぎる」という厳しい評価が続出…
急遽UIUX改善のために追加で300万円以上の予算と3ヶ月の時間を費やすことになったんです。これが「UIUX後回し症候群」の典型例です。
初期段階でのUIUX相談がもたらす3つのメリット
1. 開発効率の向上
要件定義の段階でユーザビリティを考慮することで、開発中の仕様変更を最小限に抑えられます
2. 製品-市場フィットの加速
ユーザー中心設計により、本当に求められている機能と体験を提供できます
3. リソースの最適配分
重要度の高い機能から優先的に開発することで、限られたリソースを効果的に活用できます
「CB Insightsの調査によれば、スタートアップの失敗原因の1つに『市場のニーズがなかった』ことが挙げられます。これは、UIUX設計の不備が大きく影響している可能性があります。」
専門家に相談すべき5つの重要ポイント
私がこれまでに支援してきた多くの新規サービス開発プロジェクトから、初期段階で必ず専門家に相談すべきポイントが見えてきました。以下に具体的な相談ポイントを紹介します。
1. ターゲットユーザー定義の検証
「誰のための」サービスなのか、その定義が曖昧なまま開発を進めると必ず迷走します。ペルソナ設定は「こんな感じかな」程度ではなく、専門家の支援を受けながら精緻化すべきです。
2. ユーザージャーニーマップの最適化
ユーザーがサービスを知ってから活用するまでの一連の流れを可視化し、各段階での体験を設計します。ここで見落としがあると、ユーザーが離脱するポイントを作ってしまいます。
3. 情報アーキテクチャの構築
サービスの機能や情報を整理して、ユーザーが直感的に理解できる構造にすることが重要です。これが複雑だと「使いにくい」印象を与えてしまいます。
4. インタラクションデザインの方向性
ユーザーの行動に対してどう反応するか、どんなフィードバックを与えるかで体験の質が大きく変わります。特にモバイルアプリでは致命的な要素です。
5. ビジュアルデザイン戦略
ブランドイメージとの一貫性を保ちつつ、直感的な操作を可能にするビジュアル要素の選定も専門家の知見が必要です。
UIUX設計相談の費用相場と選ぶべき相談形態
UIUX設計の相談方法には様々な形態があり、予算や開発フェーズによって最適な選択肢が変わります。私の経験から、よく見られる相談形態と費用相場をまとめました。
UIUX相談の主な形態と費用相場
相談形態 | 適したケース | 費用相場 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|
単発コンサルティング | 特定の課題を短期で解決したい場合 | 5〜15万円/回 | 低コストで専門的アドバイスが得られる | 実装までのサポートは限定的 |
プロジェクト伴走型 | MVPからリリースまで一貫した支援が必要な場合 | 30〜150万円 | 一貫した設計思想で開発できる | 初期コストがかかる |
デザイナー採用 | 継続的なUIUX改善が必要な場合 | 年間600〜1,000万円 | 内製化によるスピード向上 | 採用・教育コストが高い |
ワークショップ参加 | チーム全体のUIUX理解度を高めたい場合 | 15〜30万円/回 | 組織全体の意識向上 | 具体的な制作物は出ない |
私の肌感覚では、資金調達前のシード期スタートアップなら単発コンサルティングから始めて、PMFに近づいてきたらプロジェクト伴走型に切り替えるのが理想的です。
「でも予算が…」と躊躇されるかもしれませんが、UIUXの問題で後から大規模な改修が必要になるケースをたくさん見てきました。初期投資がその後の大幅なコスト削減につながると考えるべきです。
成功事例に学ぶ:効果的なUIUX相談の進め方
実際にUIUX専門家への相談で成功した事例を2つご紹介します。どちらも私が直接関わったプロジェクトで、アプローチの違いが面白いので参考になるはずです。
事例1:フィンテックアプリのMVP開発(単発コンサルティング型)
ある個人向け資産管理アプリの開発チームは、開発の各フェーズで月1回、2時間のUIUXレビューを依頼してきました。
当初の課題:
技術寄りのチームで、UIUXの専門知識がなかった
相談内容:
- ワイヤーフレームのレビュー
- ユーザビリティテスト計画の立案
- テスト結果に基づく改善提案
成果:
初期リリース後のアプリ評価が平均4.2星(業界平均3.7星)、初月のユーザー継続率が32%向上
コスト:
6ヶ月で計6回、総額30万円の投資
事例2:BtoB SaaSの全面刷新(プロジェクト伴走型)
社内管理システムを提供するSaaS企業は、UIUXを根本から見直すプロジェクトを実施。
当初の課題:
既存ユーザーからの使いにくさに関するクレームが多発
相談内容:
- ユーザーインタビューの実施と分析
- 情報アーキテクチャの再設計
- プロトタイピングとユーザーテスト
- デザインシステムの構築
成果:
カスタマーサポート問い合わせが43%減少、既存顧客の契約更新率が18%向上
コスト:4ヶ月間で総額120万円
UIUX設計相談のタイミングと準備すべき資料
「専門家に相談したいけど、いつ頃がベストなんだろう?」
これは私がよく受ける質問です。結論から言うと、できるだけ早くがベストです。特に以下のタイミングは見逃さないでください:
最適な相談タイミング
1. アイデア検証フェーズ
ペーパープロトタイプやシンプルなワイヤーフレームの段階
2. MVP設計フェーズ
最小限の機能セットを決める段階
3. 初期ユーザーテスト前
フィードバックを得る前の最終調整
4. 本格開発の着手前
投資判断や開発リソース配分を決める段階
中でも特に重要なのは2番目のMVP設計フェーズです。ここでUIUXの方向性を間違えると、その後の修正コストが雪だるま式に膨らみます。
相談前に準備しておくべき資料
効果的な相談のために、以下の資料を事前に準備しておくと相談の質が格段に上がります:
- サービスのコンセプトシート(1枚でも可)
- 想定しているターゲットユーザーの特徴
- 解決したい課題(できるだけ具体的に)
- 競合サービスとの差別化ポイント
- 現時点でのワイヤーフレームやスケッチ(あれば)
「完璧な資料じゃないと相談できない」と思わないでください。むしろ、洗練される前の素材があったほうが、専門家からより本質的なアドバイスが得られることが多いです。
UIUX設計相談パートナーの選び方:失敗しない5つのチェックポイント
UIUX設計の相談先選びは難しいものです。「センスがいい」だけではなく、あなたのビジネスや技術的制約を理解し、実現可能な提案ができるパートナーを選ぶことが重要です。
私が15年間の経験から導き出した、パートナー選びの5つのチェックポイントをご紹介します:
スタートアップ/新規事業支援の実績
大企業のブランドサイト制作が得意なデザイン会社と、スタートアップのサービス設計が得意な会社は異なります。後者の実績があるかを必ず確認しましょう。
技術的理解度
UIUXの提案が技術的に実装可能かどうかを判断できる知見があるか。「見た目だけ」のデザイナーでは実装段階で苦労することになります。
ビジネス成果へのコミット
「見栄えの良さ」だけでなく、ユーザー獲得や継続率向上などビジネス指標の改善にコミットしているか。
コミュニケーションスタイル
定期的な進捗共有があるか、フィードバックの反映が速いか、質問への応答が丁寧かなど、実際に話してみて確認しましょう。
相性と価値観の一致
長期的なパートナーシップを築くには、センスや美的感覚の相性、サービス開発に対する価値観の一致が重要です。
これらのポイントを押さえた上で、必ず初回は小さな案件や単発相談から始めることをお勧めします。その結果を見て長期的な関係に発展させるかを判断するのが賢明です。
まとめ:UIUX設計相談で新規サービスの成功確率を高めよう
新規サービス開発において、UIUXの重要性はますます高まっています。特にプロダクトの差別化が難しい今の時代、「使いやすさ」「心地よさ」がユーザー獲得の決め手になることが少なくありません。
この記事でご紹介したように、初期段階からUIUX専門家に相談することで:
- ➤ 開発の手戻りを減らし、時間とコストを節約できる
- ➤ ユーザーの本質的なニーズに応えるサービスを作れる
- ➤ 競合との差別化ポイントを明確にできる
相談形態も、単発コンサルティング(5〜15万円)からプロジェクト伴走型(30〜150万円)まで、予算や状況に合わせて選べます。
「でも、どうやって始めればいいの?」という方も多いはず。
私たちでは、新規サービス開発を検討されている企業様向けに、無料の30分UIUX相談会を実施しています。この機会に、あなたのサービスアイデアや現在抱えている課題についてお気軽にご相談ください。
専門家の視点からアドバイスさせていただくとともに、最適な支援方法をご提案します。
新しいサービスを成功させるための第一歩を、今日から踏み出しましょう!

