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UIUXデザイン会社選びで陥りがちな「見た目重視」の罠
Web制作やアプリ開発でUIUXデザイン会社に依頼する際、最初に確認するのがポートフォリオです。現代のデザイン会社のポートフォリオは洗練されており、派手なアニメーションやスタイリッシュなレイアウトに目を奪われがちです。
しかし、重要なのは「見た目の良さ ≠ ビジネス成果」という事実です。クライアントが本当に求めているのは「見栄えのいいデザイン」ではなく「成果を出すデザイン」のはずです。
私たちとしても、見た目だけでなく成果にこだわったデザインを提供することが重要だと考えています。本記事では、見た目の印象に惑わされず、本当に実力のあるUIUXデザイン会社を見極めるためのポートフォリオ評価法をお伝えします。
チェックポイント1:ユーザー中心設計の証拠を探す
優れたUIUXデザインの根幹は「ユーザー中心設計(UCD)」にあります。ポートフォリオでは完成品だけでなく、その背景にあるユーザー理解のプロセスが示されているかをチェックしましょう。
探すべき要素:
- ペルソナ設計や顧客ジャーニーマップの事例
- ユーザーインタビューやテスト結果の言及
- 課題発見から解決までのストーリー展開
- ワイヤーフレームから完成までの進化プロセス
良い事例: ポートフォリオ内で「このボタンの配置は当初別の場所を検討していましたが、ユーザーテストで〇〇という問題が発見されたため変更しました」といった具体的な記述があれば、本物のUCDプロセスを実践している証拠です。
私たちのデザインプロセスでも、常にユーザビリティテストを実施し、実際のユーザーからのフィードバックをデザインに反映しています。
チェックポイント2:ビジネス課題解決の実績を確認する
デザインの真価は「見た目の良さ」ではなく「ビジネス課題の解決」にあります。優れたUIUXデザイン会社のポートフォリオには、クライアントが直面していた具体的な課題とその解決策が明確に示されています。
例えば以下のような内容が記載されているか確認しましょう:
施策:購入プロセスの分析とリデザイン
結果:カート離脱率18%減少、売上12%向上
チェックすべきポイント:
確認項目 | 良い例 | 注意すべき例 |
---|---|---|
課題の明確さ | 「顧客獲得コストが高い」など具体的 | 「デザイン刷新」など抽象的 |
解決策の説明 | 「AからBへの改善理由」を説明 | 「新デザイン採用」だけ |
数値成果 | 「コンバージョン〇%向上」等 | 成果の記載なし |
私たちは常にクライアントのビジネス目標を第一に考え、デザインを通じて具体的な課題解決を目指しています。
チェックポイント3:デザインの一貫性と独自性を評価する
ポートフォリオの作品が全部似ているように見える場合、それは「テンプレート思考」か「独自のデザイン哲学」のどちらかを示しています。
テンプレート思考の特徴:
- 業種やサービスが異なるのに似たUIパターンを踏襲
- トレンドの表面的な模倣(ニューモーフィズムやグラスモーフィズムなど)
- クライアントのブランドアイデンティティより自社スタイルが前面に
独自のデザイン哲学の特徴:
- 共通する原則や考え方が感じられる
- クライアントごとに異なる表現でも品質の一貫性がある
- デザイン選択の根拠が明確に説明されている
私たちのデザインアプローチでは、クライアントのブランドや目的に合わせたカスタマイズを重視しながらも、「情報の階層構造」と「ユーザーの行動導線」における一貫した設計思想を大切にしています。それぞれのプロジェクトに固有の表現を用いながらも、機能性と美しさの両立を追求しています。
チェックポイント4:プロジェクト規模と類似性をチェックする
「大手企業のポートフォリオがあるから安心」という思い込みには注意が必要です。実際に重要なのは、デザイン会社の実績と自社プロジェクトとの「適切なマッチング」です。
プロジェクト規模の確認ポイント:
確認項目 | 具体的なチェック方法 |
---|---|
案件規模 | 自社案件と似た規模のプロジェクト実績があるか |
業界知識 | 自社業界または類似業界の知見があるか |
チーム体制 | 同じチームが担当するか |
技術スタック | 使用予定の技術やプラットフォームの実績があるか |
私たちは、スタートアップから大企業まで、さまざまな規模のクライアントに対応した経験があります。各プロジェクトには適切な規模のチームを編成し、クライアントの業界特性や予算に合わせたデザインソリューションを提供しています。プロジェクトごとの特性を理解し、柔軟に対応することで、規模を問わず最適な結果を追求しています。
チェックポイント5:制作プロセスの透明性を確認する
「完成品」だけでなく「道のり」も見せるポートフォリオは信頼性が高いと言えます。実際の協業では「プロセス」が成否を分けるからです。
透明性のあるポートフォリオの特徴:
- 要件定義や情報設計などの初期段階の資料
- 複数のデザイン案やイテレーションの過程
- クライアントフィードバックへの対応事例
- 予期せぬ問題への対処方法
特に「当初のプランから変更が生じた際の対応」についての記述は、実務での柔軟性を示す貴重な情報です。
私たちは、デザインプロセスの各段階での取り組みや意思決定を明確に記録・共有し、クライアントとの協業を大切にしています。プロジェクト途中での変更要請にも柔軟に対応し、常に最良の結果を目指すための試行錯誤を厭いません。透明性の高いコミュニケーションこそ、成功するプロジェクトの鍵だと考えています。
チェックポイント6:成果指標(KPI)の実績を重視する
「素晴らしいデザインでした!」というクライアントの声だけでなく、「数字で語られるビジネス成果」が本当に評価すべき点です。
優れたポートフォリオに含まれるKPI実績例:
- コンバージョン率の向上(数値付き)
- ユーザーエンゲージメントの改善(滞在時間やページ閲覧数など)
- カート放棄率の低減
- 問い合わせ数や資料請求数の増加
- アプリの継続利用率向上
私たちのデザインアプローチでは、美しさだけでなく実際のビジネス成果にコミットしています。各プロジェクトにおいて明確なKPIを設定し、デザイン施策がどのように数字に貢献したかを測定・分析することで、クライアントのビジネス目標達成を支援しています。「主観的な満足度」と「客観的な成果」の両方を重視したデザインパートナーとして、クライアントのビジネス成長に貢献します。
チェックポイント7:発注前の最終確認~成功するパートナーシップのために~
ポートフォリオ評価に加えて、実際の発注前に確認すべき質問リストをご紹介します。これらを候補会社に直接尋ねることで、真の実力が見えてくるでしょう。
発注前の質問リスト:
- 「私たちと似た課題を持つクライアントの事例を詳しく教えてください」
- 「プロジェクト中に要件変更があった場合、どう対応されますか?実例も含めて」
- 「デザイン案に対するフィードバックプロセスはどのようになっていますか?」
- 「過去のプロジェクトで最も困難だった課題とその解決法は?」
- 「デザインの成功をどのように測定していますか?」
私たちは常にオープンなコミュニケーションを大切にし、プロジェクトの成功に向けて誠実に対応します。貴社のプロジェクトにおける課題や目標についてぜひお聞かせください。UIUXの力でビジネスを成功に導くパートナーとして、最適なデザインソリューションをご提案いたします。

